2009年 12月 25日
師走ですね。
今住んでいるこの家に、僕の奥さんが
やって来た時には、すでに居たのだと
聞いています。
その頃、この黒い猫には名前が
あったのかもしれません。
飼い主が遠くへ出かけてしまい、
奥さんと二人きりの生活が長くなると
いつの間にか名前がなくなってしまいました。
そこへある日、僕が生活に加わることになり、
この「先住民」を紹介されました。
「名前は?」と彼女に聞くと、
「名前はないのよ。忘れたの…」と。
「強いて言えば“おい”じゃないかしら」
「オイ?」
時々「おいっ!」と呼ばれていたのです。
それから彼女が「おいっ!おいっ!」と
猫を呼ぶたびに僕はビクッとしました。
悪いことをしているわけではないけれども、
自分が呼ばれているのだと勘違いすることも
多くなりました。
たまらなくなった僕は、
何か名前をつけたほうが
いいんじゃないかと提案しました。
元々ついていた名前を思い出すとか、
何か新しいのを付けてやるとか…。
なんだっていいんです。
とにかく「オイ」はやめようと。
当然、猫にとってはどうでもいい話ですが…。
「じゃあ何がいいのよ。」と彼女。
「にゃんこ先生はどう?」
「ふーん。どうして?」
「猫はなんでも知っている。だから「にゃんこ先生」。」
それから僕たちはこの黒い猫を「せんせい!にゃんこ先生!」と
呼ぶようになりました。
そうすると、本当の先生のように賢くみえてくるのですから、不思議なものです。
犬の名前に「コルビジェ」とつける人がいるくらいですから…。
日本猫なら「ケンゾウ」とか「ジュンゾウ」がいいかもしれませんね。
本年は大変お世話になりました。
来年も大変お世話になることと思います。
より一層精進いたしますので、
よろしくお願いいたします。
以上、新家でした.