2015年 10月 03日
写真撮影と気になる建築
今日は秋晴れの中、安佐北区亀山のK様邸にて写真撮影を行いました。
終日に渡る撮影となりましたが、ご協力いただいたK様、誠にありがとうございました。
今回の撮影は、エヌテックが加盟しているSE構法の機関誌「ネットワークSE」からの依頼でした。
ライターの橋本さん、デザイナーの板元さん、カメラマンの長谷川さん、NCNの安藤さんにお越しいただき、外観から内観までじっくりと撮影。
実は先日、橋本さんと板元さんは事前にお越しいただき、K様へのインタビューを行いました。
一つの建物に対して、取材日と撮影日をきっちりと確保する念の入れよう。
私も出来上がりの原稿と写真がとても楽しみです。
紙面のご報告はまた後日皆様にお伝えしたいと思います。
さて、K様邸のお住まいの近くには、私がよく利用する「染と茶」という飲食店があります。
建築的にもとても魅力があり、誰がいつ頃建てたのかをずーっと気になっていました。
外観と内観です。1階はピロティになっていて地面から浮いたような2階で飲食ができる造りです。
撮影スタッフをお連れして今日のお昼は染と茶に行きました。
すると、ライターの橋本さんが一目見て「もしかしてこの建物は高須賀 晋さんの設計ですか?」と一言。
私は全くわからなかったので、いい返答をすることができず、とりあえず店内へご案内。
それぞれオーダーしたランチが出てきたところで、厨房から「染と茶」のオーナー「まさおさん」がこちらへ。
建築好きの私たちが店内を物珍しげに見ている姿が気になったのか、この建物の事をお話して下さいました。
すると、なんと橋本さんのおっしゃった通り、設計者は高須賀 晋さんで、1973年竣工の今年で42年の建物でした。
「まさおさん」は、建築当時の写真や当時掲載された建築雑誌「建築文化1976年2月号」を快く見せて下さいました。
なんと、建築当時は店内の壁が黒く塗られ柱や梁は白木の状態です。お店の名前も当時は「虹山画荘」だったそうですが、一年後に「染と茶」に変更されたそうです。
月日を経て濃く色付いた柱や梁を強調させる形で、近年壁を白くしたそうです。
建物の周りの木々も大きく成長し、竣工当時の写真と比べると、その変化に自然の素晴らしさを感じます。
建築家の建てた建物を長年に渡って大切に維持して来られた「まさおさん」。
シェフとお客様との接点となるこの建物では、数多くの出会いがあったことでしょう。
私も一人の設計者として、お客様に大切に扱われ、多くの思い出が生まれる住まいをこれからも実直につくっていこうと思います。
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